五十肩の予防とリハビリ体操

四十肩・五十肩 Frozen Shoulderはなぜ、なるの?

肩、冷やしてませんか?

中高年になれば誰でも一度はなると言われる四十肩、五十肩も予防はできます!

五十肩の予防とリハビリ体操

1. 両手を頭の後ろへ、両手を腰の後ろへ

五十肩 四十肩 リハビリ体操 治し方

痛いときは、ムリをしないで、「少し痛いかな」という程度の体操をしましょう。
「五十肩」になると回復までに半年から1年以上かかる場合もあります。

片方の肩がよくなったと思ったら、もう片方の肩に痛みが移る場合も少なくありません。
軽いうちに適度な運動で予防しましょう。

両手を頭の後ろへ回して指を組み、腕を外側にひねるようにします。
両手を腰の後ろに回して片方の手首を握ります。腕を内側にひねるように少しづつ動かします。「五十肩」の最中は腰の後ろまで手首を持っていくこともできないかもしれません。

体操を続けるうちに組んだ手首が徐々に上の方へ上がっていけば回復は間近です。

2. 壁をつたって腕と肩を徐々に上げていきましょう

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壁のそばに立ち、痛みがある方の腕を楽な角度で触れます。
腕を横にして「しゃくとりムシ」のように手の指を開いたりつぼめたりしながら壁をはい上がらせましょう。

つらいときはムリをせずに体操を続けて腕が徐々に上へ上がっていけば、回復まであとわずかです。

3. 棒やタオルを使って腱の伸縮を促しましょう

棒やゴルフのクラブ、タオルを使って肩幅より少し広く握りましょう。
タオルを使う場合はピンと張って握りましょう。ワキから二の腕にかけて伸ばします。真上に上げたり、左右に弧を描くように少しづつ横に倒しましょう。

痛みで肩より上まで上がらなければ体の前方に少しづつ上げてみましょう。

4. 1kg程度のアイロンやダンベルで振り子体操を

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五十肩ではこの姿勢で腕を90度に持ち上げるのが辛いものです。重さのあるダンベルやアイロンで振り子のように回しましょう。

1kg程度の重さの勢いを借りて、円を描くように少しづつ回していくと効果的です。

5. 上半身をひねってワキを開く

腕を頭の後ろへまわしてたんでんに意識を集中し、上半身をゆっくり左右に回します。ゴルフクラブを首の後ろへまわし、両腕で背負った姿勢で上半身を左右にまわすのも効果的です。

6. 準備体操の基本・・・腱を伸ばす

五十肩のピーク時には、この動きはとてもキツイ体操です。簡単な準備体操の基本動作なのですが、肩が痛くて半分しかできないかもしれません。

これが徐々にできるようになると回復してきたかな、と治癒の目安になります。

🌟 冷えは五十肩の大敵!温浴してあたためてから軽く体操

就寝時、知らず知らずに肩がお布団の外に・・・?身体の冷えの積み重ねは万病のもと言われるように、あたためることは健康にはとても大切です。

特に冬期は就寝時に遠赤肩パッドや肩当てを着用するなど、肩を冷やさないグッズを上手に使って温めましょう。肩の運動をするときは冷えた状態でムリに動かすことはおすすめしません。

お風呂に入って身体があたたまったところで肩関節を動かすと、痛みがやわらぎ可動域も拡がります。

放っておくと悪化する「五十肩」もあることを知っておきましょう。
40~50代になって「腕が上がらない」「肩が痛い」という症状が現れると、「あれ?これが五十肩(四十肩)?」と思い浮かぶでしょう。

いわゆる「五十肩」は肩関節の周りの組織が変化したり炎症を起こす結果、痛みを生じたもので医学的には「肩関節周囲炎」と言われます。

放っておいても時間が経てば自然に治癒するものもありますが、一部には治療やリハビリを要する場合もあります。

🌟 きちんとした治療が必要な肩の痛み(1)腱板断裂(けんばんだんれつ)

鍵盤(肩甲骨と上腕骨をつないでいる筋肉の腱の集まり)が切れたり、部分的に薄くなってしまい、そのまま放っておくと関節が破壊されてしまうので治療が必要です。

長年の肩の使用が蓄積したご高齢の方や、スポーツ選手など肩の酷使によって断裂が生じる場合もあります。

腱板断裂の場合は断裂が完全治癒するまで安静にしていなければなりません。

🌟 治療が必要な肩の痛み(2)「凍結肩(疼痛生肩関節制動症)」

フローズン・ショルダーとも呼ばれ、肩の関節そのものが硬くなって十分に動かすことができない状態です。

いわゆる「五十肩」の典型といえます。

🌟 治療が必要な肩の痛み(3)「石灰沈着性腱板炎」

肩に石灰がたまってしまう炎症で、中高年女性に多いです。

ある日突然、耐えられないほどの激痛に襲われます。
あまりの痛みに放っておく人はいないでしょう。

上記に示した1~3の肩の炎症は適切な処置を怠っていると回復に時間がかかったり治癒が難しくなる場合があります。3ヵ月も痛みが続いたり違和感を感じるようなら整形外科を受診しましょう。

体を温める習慣で万病対策